令和元年12 月8 日(日)「文化財登録制度の推進による身近な歴史的・文化的資源の保存と活用」事業として「播磨町の古民家の魅力再発見」講演会・シンポジウムを行いました。会場には約40名の聴衆が参加しました。
つい2週間前の11 月15 日、宮北の梅谷家住宅が播磨町内で初めての登録有形文化財となる答申があり、今回の講演会にその所有者の一人である梅谷進様にお越しいただき、ご挨拶をいただきました。
プログラムは第一部、基調講演として京都橘大学の村上裕道教授に登録有形文化財制度について、また登録有形文化財を活用した地域文化への活用事例について紹介していただきました。
登録文化財を使った町おこしの具体的な事例を多く紹介していただき、古い建物を活用することが地域にとって有効であることを話していただきました。個人の資産でも登録文化財とすることによって地域の資産と位置づけることによって補助金等活用出来る。また文化財保護法の改正により文化財保存活用地域計画を作成しなければならない。行政も民間資産関係なしにどのように保存活用するか考えなければならないとお話されました。ほかに播磨町内にも登録有形文化財になり得る建物が多く残っていることを紹介していただきました。
第二部の始まりにヘリテージ加古のメンバーから播磨町にある古民家の写真を交えて紹介していただきました。ヘリテージ加古はこれまで町内の歴史的建造物を載せたミニ冊子を4冊発行しています。
引き続き第二部はシンポジウム形式で始まりました。登録文化財を地域で活用をしている2団体、加古川市の新野辺まちづくり協議会から田村様と三木市の旧小河家別邸の保存と活用を考える会からイベント部会長の江原様に先ずは建物と活動の紹介をしていただきました。
田村様より大歳家住宅の建物紹介、改修工事の様子、まちづくり協議会の活動(ホームページ、古文書の研究、見学会の開催)について。江原様より、旧小河家別邸の活用方法(イベント:夜の庭を前にフォークコンサート、お茶会三木市茶道協会とのタイアップ、他のイベントとの同時開催)、番人小屋をカフェとして活用(ボランティア、ヘリテージマネージャー)。メンテナンス必要(白蟻、障子張替、庭の整備お金がかかる)等の話をいただき、シンポジウムに入っていきました。
シンポジウムでは活用の話、修繕の話、費用の話など現状の情報交換や村上教授から今後の展望など交えてアドバイスをいただきました。
また参加者を交え多くの意見交換、質疑応答がなされ、播磨町内にも地域の文化財資源について関心を持たれている方が多くいることを感じました。